Romanticism

バンギャと若手俳優追っかけと二足のわらじ

推しが15分間しか出ない舞台を観た

俳優某くんの舞台行ってきたよー。
ストレートプレイ。驚くほど先行でチケ確保に惨敗して、明らかに端役だしなあと腰の重いまま当日券並びへ。それなのにいざ「S席あります」と言われると、条件反射でそっちを買ってしまうのは性だと思うことにしている。
 
1幕5分間、2幕10分間の出演というレベルの端役だった。(2分間しか出ない映画デビュー作品を思い出さずにはいられなかった)ので、特に語るべきこともないのだけれども、頑張って舞台用の演技してた。欲目を承知の上で言うと、きちんと発声しようとしている姿が好き。運は持ってるけど、決して器用なタイプではないから、自然な演技ではなくて演技しようとする演技なんだけど、わたしはそれが好きだ。
 
原作は18世紀フランスの小説。
舞台、映像化も時代設定を変えて色んな国でされていて、今回は原作設定のもの。原作は恋愛と道徳的退廃と評されていた。個人的には、ある男女の間での愛と優越感の駆け引きに、周りが巻き込まれる話という印象。複数観劇を断念したので、よもやま話だけれども、心理戦と謳っているので、誰に感情移入するかで色々楽しめるんだろうなと。台詞も個人の価値観を語る部分が多いから、作品自体を楽しむなら何度か観た方が良いとは思う。良くも悪くも台詞の文字数が多い。
 
原作設定とはいえ、舞台では時代背景の詳細が描かれないのと、セットや衣装にところどころ和風の部分もあって不思議な気分だった。ドレスのウェストの絞りが帯っぽくなっていたり。女性陣のドレスのデザインがたくさんあって素敵だった。あれもいい、さっきのも良かったってなる。舞台セットは空間切りが特殊な感じ。
  
それにしてもテレビで活躍される俳優女優は舞台上での存在感が違うな。台詞回しは驚くほどカミカミだったけど。推しの某くんも巻き込まれて噛んでた。あと主演俳優の脱ぎっぷりがすごかった。官能的なシーンも色っぽい人がやると一周回って観ていて恥ずかしくないのね。むしろ全力で魅入ってしまう笑 普段観ないタイプの作品だったから、観ていてわたしも忙しかった。

演じることと自己表現

テレビ自体そんなに見ないので、このブログを番組レビューにするつもりはないけれど、これもなかなか良かった。飲みながら見たら、割と何でも楽しいのも事実。働き始めて以降、1人暮らしをしていても、実家同様に朝のニュース含めてNHK稼働率は高い。そして、金曜のこの時間にテレビを見てるのは、転職のおかげと言わざる得ない。前職なら早くても20時から飲みに行ってた。最終的に朝3時まで。サラリーマンしてた。
 
つい話が逸れたけれども、平成に入ってから歌手が「アーティスト」になった、というコメントがとても面白かった。アーティストは自己表現、内面を表現をしようとしていて、歌手は歌詞を演じる「俳優」だと。
 
こう長くバンギャで、俳優好きをやってると、「そう、求めてるのはあくまで演じているところ!!!」となる。舞台やバンド内での設定を、その人がどう演じるかを見たいがために、わたしは追っかけることをやめられない。演じてる姿が好きなんだ。
 
平成生まれなのに、冒頭の番組のように昭和の歌謡曲に明るい訳でもないけれど、2005年以降の流行りのJ-POPや日本の音楽はもっと知らないし、正直興味がない。その頃からヴィジュアル系というジャンルにハマってしまったのもあるけれども、歌詞に対して「うるせぇな、黙れ」と思うことが多くなってしまったから。
 
特にわたしが嫌いな最近の日本の音楽は2種類。
 
  1. メッセージソング現状肯定系、「ありのままの君で良い」とか、恋愛楽しい系も含む。歌詞が詩ではなくポエム。
  2. 頂点目指す系ソング: 歌い手の感情曝け出し、意識高い系とか反抗期系。頼んでいないのに勝手に連れて行かれる。
どちらも「自分の世界観にこちらを巻き込むな」と。詩を書け、詩を。
ポエムや反抗期の日記はいらない。後者について言えば、わざわざ言うなと。反抗期の中学生みたいな歌詞が嫌という訳ではなくて(流石にギャなのでそこは否定しない、というか出来ない)、歌でネチネチ言わないで黙って実行すれば良い、と思ってしまう。あくまでどう描くかが見たい。感情を共有するためじゃなくて、叙情を共有したいだけ。
 
最近思うのが、そんなに与えられたものをそのまま共有、共感しないと駄目かなと。そこから違う絵を描けても良いんじゃない?余韻が少ないのかな。俳優界隈だと原作ファンと俳優ファンが云々というのと見かけたりする。でもそれって根本的に違うよねと思ってしまう。違う媒体で表現しようとした時点で「どちらでもない」んだから、「こういう解釈もあるのか/この俳優はこう演じようとしたのか」で良いのでは。そこであえて議論するその熱意がむしろすごい。
 
自分の趣味に絡めてみたけど、結局は色んな解釈が出来る余韻や間のあるものが好きだという話。虚構は自由に遊べるのままが良い。

お洋服の話

お洋服、大大大好きです。
ここと決めたら結構な額注ぎ込むので、ブランドの店員さんと仲良くなって、特定の店員さんの顧客になるパターン。新作発表会の招待とか顧客対象のシークレットセールのお世話になってる。通常セール期間って何?っていうくらいにはアパレル好き。

ただ20代後半になって、洋服難民状態が続いているから、洋服遍歴でいこうかな。好きな(好きだった)ブランドはこちら。ライブや観劇時も大体こんな感じ。

sunaokuwahara/スナオクワハラ

A-net時代の。ここで狂った金銭感覚が固まった。今でもちょくちょく着る。ボトムスのデザインが特に好きで、ここの服しか着ていない時期もあった。顔なじみの店員さんが路面店に異動されてからも地方から通わせていただいていた。独立されてからはお世話になっていないけど、直さんのこの言葉は今でも好き。

 

Paul Smith women

ワンピースが好き。こちらも店員さんにとてもお世話になった。紳士向けのイメージが強いからか同世代で着ている人が少なくて、少し年齢の高いマダムとしか被らないところが好きだった。場に合わせて着ると、きちんと見えるのでありがたい。トレンチについては、汚れるのが怖くてなかなか着られていないことが反省点。

 

Vivienne Westwood Red Label

こちらもスタッフさんありき。数ヶ月行かなくても2週間に一度はお手紙いただいていた。主張が強くて小物は受け付けないから、徹底的にお洋服のみ。ライブの時だけと思ってた時期もあったけど、最近は観劇でもお世話になってる。気付かれないし、いわゆるという攻撃的なのは着ないので。持ってる服数は多いけど、Tシャツ以外は友人にもあまり気付かれたことないかもしれない。袖を通したことのないコートとかトップスがクローゼットに結構あるかも。でもやっぱりデザインに一癖あって良いよね。首都圏に戻ってきてどこの店舗のお世話になるか考え中。

 

UNITED TOKYO

転職して職場が服装ほぼ自由になったので、仕事着に。コンサバっぽい服装の時もあるけど、内勤OLの甘ったるい感じにはどう頑張ってもなれないので、無理なくモードっぽいこちらのお世話になることにしようと思ってる。価格帯もあんまり高くなくて適度なので良い感じ。買ったばかりのノーカラージャケットを活用するのがとても楽しみ。

 

他にも気の抜けた時用にBEAMSZARAのお世話になることもあるけど、基本的には普通に見えて個性のある服が好き。
未成年の時からコレクション発表のあるようなブランドばかり買っていて、価格面でかなり背伸びしてたのと、流行り廃りじゃなくて自分に合うものを買ってきたので、デザイン性で買い替えなきゃということはなく、今も着られるのも多い。むしろ学生時代が一番狂っていて、観劇の度に新しい服着て行ってたから、1、2回しか袖通してないブランド服がいっぱいあるんだな。週2、3回あるときもあったのに。完全にばかでしょ!でもこれがあるから目利き出来るようになったのも事実で、後悔はしていない。いや、したくない笑

こう考えると浪費すること自体が趣味であって、オタクというのは対象ではなくて気質なんだなと思う。

関ジャム、ありがとう

「関ジャム」を観た。

小綺麗にまとめてくれていて良かった。内容については、番組公式サイトのみどころから一部引用。

 今回はヴィジュアル系とは何か?その歴史を「創成期」「黄金期」「ネオヴィジュアル期」「戦国期」の4つに分け、その特徴を分析! さらに…世に大ブームを起こした有名バンドのスゴさ、実はヴィジュアル系に影響を受けているバンド、最新のヴィジュアル系シーンなど、さまざまな方向からヴィジュアル系の魅力に斬り込んでいく。

tv asahi|テレビ朝日

どこのギャも傷つかないようにしてくれてありがとう。詳しく言及はしないけれど、ヴィジュアル系と紹介されたら困ってしまう某モンスターバンドについてヒヤヒヤしつつ、最後まで安心の編集で終わった瞬間に良い意味で力が抜けた。良かった。本当に良かった。番組終了後からものすごい速度で代弁ツイートがたくさんあがっているので、読み返し用にまとめ。 

「 個人的にあの盤を!」というのはあったとしても、界隈全体をわかりやすく、そして最後に2010年代を「もう何だかわからない」と鬼龍院に発言させるのは本当に爽快だった。

ヴィジュアル系は音楽ジャンルではなく文化!

数年ぶりのホールツアー

10数年間通ってるバンドのツアーへ。
開演早くて友人と昼から飲んでたら、知らないおじさまに1杯ずつごちそうになった。「あちらのお客様からです」ってやつ。5杯飲んでからライブ観たわ。会場まで開演直前にタクシーで乗り付けて、帰り送迎に来てくれたタクシーも同じ運転手さんというミラクル。ライブに来たんだか遊びに来たんだか。時間はお金で買うもの。

ツアー悪くなかった。
まともなホールツアーってかなり久しぶりだったかも。箱じゃないなら市民会館レベルが適度で楽しいなと。
懐かしい曲をアルバムツアーの本編でやったのがチケ代の7割。目当ての麺が数週間前の握手会と違ってさっぱりした髪型だったのが3割。短髪の方がかっこいいよ。

地方といっても首都圏だけど、適度な田舎だとホールにパンピがいなくて良いね。新規がどうとかとやかく言いたくないんだけど、10数年も通ってるとフリの汚いファンは目障りだなと思ってしまったりもする。地方公演の日曜は若い子が多くないのか特に気になることもなく。

数年ぶりのアルバム。ツアー。衣装に統一感があるのも珍しい感じ。メンバーが全員楽しそうに演奏してて幸せな空間だった。遠征であと3本も楽しみだな。

円盤に何を夢みるか

円盤が届いた。
春に3公演観に行った公演の。
劇場予約だと大抵忘れた頃に届くよね。代引きより先払いにさせてほしい。海外出張帰り直後の受取りで、思わず現地通貨出しそうになったわ。危ない。

円盤ってどのくらい売れるんだろうか。

個人的には「生であること」を重視するので、観ていない作品の円盤はまず買わない。複数回行った公演でも円盤は必須購入ではないスタイル。舞台作品を自宅で一気に観るという機会があまりないから、演者がというよりも演出が好みで、後々きちんと観直す確信があるものだけ。DVDのチャプター機能って便利だけど、ライブ映像やミュージカル以外で、というか舞台作品ではほとんど活用したことがない。海外ドラマを話ごとに観るときくらい。

とは言いながら、とりあえず買ったので、観てたんだけれども、やっぱり3時間は長い。観ながらご飯食べ終わって、スマホいじってた。結局ちゃんと観てない…。公演中はそう感じなくても、意外と意味不明な演出だなと思うところもあったりなかったり。舞台上がただひたすらわちゃわちゃしていてびっくりした。キャストが怪我しなくて良かったとしか思えない親心。そして何より生で観てる時は、自分の気になるところだけ切り取って観ていることは自覚した上で、DVDを観ていて「今のシーンでそこを映すの?」という疑問があったけど、そこは制作が何を強調したいかと自分が何をみたいかの差だと思うことににしている。まあそれはとやかく言わない。

生の熱量が失われた円盤に何を夢みるのか。難しい。舞台上での演技と、映像としての演技は、意図をもって切り取られているという点で異なるものだと思っているので。両方観て上手い演者ももちろんいらっしゃることは理解している。それを知っていて今回の円盤は購入しているので。(今更だけど、初めから観劇している割に、この作品にわたしの「推し」は出ていない。)わたしは円盤をあくまで自分の記憶と照らし合わせるための道具だと思っている。作品に思い出したい記憶があるなら、円盤を買う。

ごちゃごちゃ言ったけど、特典映像の袖でギャン泣きしてる目当てのハイスペック(わたしの中での呼び名)に胸が痛くなった。良い選択だったと思うよ。
さて、迫り来る新作の観劇をどう向かえよう。

俳優と無形財

好きな俳優の舞台じゃない仕事のイベントに行ってきた。
畑違いで頑張ってたよ、うん頑張ってた。
 
舞台じゃない、ということで応援している俳優がバレバレになる気もするけど、今年始まった「ゲームアプリの声のお仕事」の単発イベントへ。麺、声優、俳優×2という(わたしにとっては)とんでもない編成。
 
活休中の某バンドのボーカルが、決して音響の良いとは言えないカラオケで歌うのを、思いがけず最前で見るという悲しみ。友人と軽く咲いて遊んだ。初期音源も実家にいくつかあるよ。高校の時カラオケでもよく歌ってたよ。
声優さんも数年前のわたしに「素敵な終わらない夏をありがとうございました」的な。深夜に見たことのない景色見せてもらってた。実は、広義の追っかけという趣味に足を突っ込んだのは、声優業界からだったり。サンシャイン通りをもの凄い速度で歩いてほぼ毎週イベントに行ってた中学生だった。
そんなこんなでこう懐かしいにおいがするなか、所謂ところの今の「推し」がいるという状況。…しんどい。タイムトリップしたのかと思った。ライブ以外で普段やらない飲んでから観に行って正解。
 
色んなことさせられて大変な現場だなと思った。1時間半のイベントで収録時の小ネタトーク、シチュエーション台詞読み、アテレコ朗読劇、声当てクイズ、シチュエーション再現…お疲れ、ほんとお疲れ。
本業じゃないから、ゲーム内では「なーんで俳優をこういうのにキャスティングするかな…幸せになれない」という感じだったけど、生で見る分にはまあ及第点。ただ、目当ての俳優を差し置いて、やはり人気声優は格が違うなと思ったのも事実。イベント慣れし過ぎ。盛り上げ、公開アテレコでのファンサービスのどれを取ってもピカイチ。
大丈夫、そういうのは求めてないよ。紺のセットアップに黒インナーの裾出し、白のサンダルという意味わからない服の君が好きだよ。髪の毛もなぜか結んで出てくるという。なんでそんなに無理やり髪の毛結んでもらった???
 
課金アプリゲーム自体が未開拓だから客層にも興味があった。ゲームシリーズのファン、キャラのファン、中の人のファン。舞台も俳優のファン、作品のファン、演出家始め作り手のファン等々あるけど、それよりよりごちゃごちゃしていた印象。
アプリゲーム初心者なので、勉強のためにある程度は課金もしているんだけど、期間限定イベント始まった瞬間から全ENDとか猛者たちも多くてとても感動する。無形財につぎ込む熱意は理解できなくないけど、際限ないよね。
 
今回同行してもらった別ゲームに課金している友人いわく、短期消費が想定されているからこそ課金のさせ方も色々あるとのこと。だからこそ制作サイドによる特定キャラの贔屓であったり、コンテンツの私物化とかで炎上すると。ふむふむ。同時にコンテンツの多角化も多いから、そこから派生して推しが巻き込まれて消費されるうちに、こちら側が消費させられる感がすごい。色んなビジネスモデルがあるね。推している俳優のキャラは未配信だから、今はこんな感じだけど、次は我が身かも。
 
数年ぶりの秋葉原は面白かった。