Romanticism

バンギャと若手俳優追っかけと二足のわらじ

好きよ好きすぎてバカみたい

この曲好きで最近よく聴いてる。かわいい。

初日おめでとうございます!
フレックスを活用して小屋へ。忙しい時期だけど、この公演中は働いてる場合じゃない。本当に。公演が終わってから文字にまとめようと思ったけど、鉄は熱いうちに打てということで、まず初見感想。
ちなみに翌日の今日は、お土産付き飲み会にタクシーチケットで帰る平日を迎えているので、小屋入りしてない。個人的には接待受けるの好きじゃないんだけど、それはそれで仕事のうちなので耐え抜いてる。ものすごい桁がかかると世の中は、円高だろうとなんだろうとバブリーだという話。これは余談。

同じ作品を観て本人あての手紙に「ずるい」を連呼していた前回。今回もやっぱり最高にずるかった。まずはざっくり前回との比較ベースで。
1人がらりと衣装が変わっててずるい。重ね着というよりも布の重なり面積多い。カーテンコールでも汗が引いていなくて1人汗だくだった。ちなみに厨二っぽいそのチョーカーと突然の派手色ベルト、なかなかにダサいけど、いる?笑
殺陣にも磨きがかかっててずるい。動きも前回とは違って好きだったあの動きがなくなったと思ったら、別の身のこなしで魅せられたり。殺陣回りの尺も長くなった気がする。
あとは台詞の緩急のつけ方がずるい。声を張ってから、瞬間でスッと引いたり。ぶりっ子したり小ネタで緩急をつけていた前回と全然違う。

脚本は8割くらい同じはずなのに、展開がちょいちょい前回と違うところにいちいち動揺した。前半は俳優某くん以外の役でも覚えている台詞が多くて、記憶を手繰り寄せつつ余裕をかまして観ていたら、後半で大筋じゃないところがちょいちょい前と違ってあれ?あれ?となった。なんとも不思議な体験。
役同士の関係性や距離感も全然違って見えた。俳優某くんは続投組だけど、同じ続投組の演者とも連鎖的に関係性が変わっていた。だからこその展開変更なのかなとも。正直まだ公演を重ねるうちにそれぞれの関係性が更に作り込まれていくことに期待。

大好きな小屋で、大好きな作品。俳優某くんがこの小屋でやる作品に必ず年1本は出るので、行く頻度が高いのもあるけど、駅からの近さ、昼夜どちらでも好きな飲食店が複数あること、キャパ、音響、どの席からも見やすさの満足度が高い。唯一の難点は、キャリアの電波が奪われること。そんなに大きい小屋じゃないのに、作品によって客席からの舞台との距離感や、舞台自体の空間の広さ奥行きが全く違うように見えるのもとても楽しい。通えるのが本当に楽しみ!

再演とジレンマ

好きで好きで仕方ない作品の再演が始まる。
本当に大好きでたまらない作品。役どころ、演出、ストーリー、テンポ、全部好き。開幕前から円盤化しないと公言されて始まった初演は、心遣いから何から何まで格別だった。1公演ごとに送られてきた赤い封筒とピクチャーチケット。公演が始まる前からドキドキした。

再演がものすごく楽しみな一方で、自分の中で記憶の上書きをしたくないというほんの少しの葛藤もある。初演後から今までずっと思っていたのは、「スピンオフや再演を観たい、でもあの頃を余すところなく記憶したいたい」という板挟みの気持ち。普通の再演でこんな風に思ったりしないんだけれども。

この役は、色んな意味で最近よく演じる役柄のきっかけとなった役だから。また大好きなあの役に「会える」という嬉しさと、いっぱいいっぱいで演じてたあの頃の姿を忘れたくないという矛盾。本人が演じるのは同じ役だからこそ、今の演技力なら間違いなく初演を上回ることは分かってる。だからこその葛藤。そこそこの時間をかけて成長過程をみているが故の苦しみ。それをどう扱ったらいいのか自分自身が持て余している。過去に囚われずにあるがままを受け入れたい!でも懐古もしたい!む、難しい〜!

実はこれまで俳優某くんに書いた手紙の下書きを残してあって、4年前の初演時に書いていた内容を実家で読み直してみた。9年間で入った公演でほぼ毎回手紙を書いているから、結構な量あるんだけど、この作品は特に思い入れが強くて、連日小屋に通う中で、今日はこのシーンでこういう発見があったとか細かく書いてあった。必死必死。感想と問題提起をしていた。こう考えると、最近あまり頭使いながら観劇してない、かも?これから書く手紙と重複しないようにメモ。

・ひたすら本人にあてて(かっこいいし似合わないわけがなくて)ずるいを連呼
・不穏な空気を作る、かき回して放置する役
・衣装に関する疑問
・アクションで特に好きな部分
・役としての小芝居について
・開演までの洋楽SEが好み
・役の動機に関する疑問

とにもかくにも再演はすぐそこ。個人的なジレンマはあるものの、役が分かってる分、役に合わせてジェルネイル付け替えるのもハズレなしでいけるから、それはそれで準備が楽しみ。

まいこのお題箱

桜、誠、あたらしい国

久しぶりに舞台でがっつり泣いた。
オープニングの時点で涙腺が緩んでしまって、そこから休憩を挟んでも要所要所こみ上げてきて、こぼれてを繰り返していて大変だった。
基本的に恋愛系の御涙頂戴の作品が嫌いだし、全然泣く作品じゃないのに、妄想補完でぐすぐすとガン泣きする友人を横目にみて逆に冷めてしまうタイプなんだけど(とはいえもちろん何度観ても涙が出てしまう作品もある)、今日は作品のテーマも相まって、こみ上げてくるものがたくさんあった。

桜、誠、あたらしい国。最後に判官贔屓で終わらせなかったことに救われた。激動の、そして苦しい時代を生きて、主人公は「楽しかったなあ」と言っていた。

「嘘さえ本当にする」ことについて。
カーテンコールで「フィクションのある物語が、舞台や劇場という空間ではリアルになる」という旨のコメントが演者の方からあって、その通りだと思った。作品内には、史実の捏造が結構ある。当時の時代背景を考えたら、普通に考えたら、そこの人間関係は絶対にないでしょう!と断言できる設定がいっぱいあった。でも、観てるうちに、もしそうだったら良かったのに、と願わずにはいられなくなる。その瞬間において「本当にする(したい)」力がはたらくなと。

主演の方の声が良くて、本業は声優さんかと思ってたら、アーティストだった。予習不足過ぎて、キャストについては休憩時間に調べたよね。上手い下手は特にどちらも感じなかったから、役に合ってたんじゃないかと。
あと、大御所と若手の役とが上手く歩み寄らせるようなカンパニーで良かった。個人的は若手よりも誰より局長が最高だった。今後テレビで拝見したら、思い出し泣きしそうと思うほどに。

そもそも俳優某くんが出ない作品を観に行ったのは、2.5で観てた俳優の子がストレートプレイでどんな演技をするのかなと思ったから。去年の秋から最速先行でチケットを取っていた。始まったら作品自体に持っていかれて、正直それどころではなかったんだけど。ノリでやり切って笑いを取るみたいなのは、役作りじゃないと若いうちに誰か教えてあげてほしい。

作品は本当に面白かった。満足。時代モノすき。

【追記】
観劇しながら、「PEACE MAKER 鐵 | MAGCOMI(マグコミ)」と重ねていた。今回の作品には市村鉄之助が別にいるんだけど、舞台の主人公のビジュアルイメージは、どちらかというとぴすめの鉄だなと思った。赤髪で小柄。
新撰組がテーマの作品って多いし、司馬遼太郎作品や大河も観ていたけど、キャラ設定としてのイメージの源泉はぴすめ。絵と迫力が好きで鐵なしの時代から読んでいた。作者が暗い先を書くのがしんどくて、結構長く休載していたというのも含めて好き。連載再開したのは知ってたけど、13巻まで出てるんだね。10巻までしか持ってないと思う。買いに行こ。今年昔のキャストのままでアニメ化もするのもびっくりした。

にがつのいち

「僕、女の子なんで気にしないでください!!」

俳優某くんが必死に訴えてて笑った。映画関連イベントで、共演者の女性陣からの「おもてなし」を受けて、その方々のファンへの弁明の一言。私は女優を応援してたの…?笑 「大丈夫かな、おふたりのファンの方に殺されないですか…」とか本気で言っててそれにも会場爆笑。会場の9割は共演者さん目当ての大きいお兄さんたちだったんだけど、作品中もトーク中も笑ってくれてたから大丈夫だと思う。無害認定してもらえてると思うよ、君は。昔から異性共演者のファンに配慮できる子なんだ。むしろ壇上でああされてしまった俳優某くんに逃げ場はなかった。ちなみにタイトルは日付ではなく、演じた役にちなんだ。

ある都市を描く作品で結構面白かった。
ものすごく失礼を承知で書くと、「若手俳優の」映画で面白いって思う作品がほぼない。試写会ですら観てるのがダルいと思う作品もある。俳優某くんは、流行りの少女漫画の映画化作品には出ないけど(これはこれで似たような役者の組み合わせでまわしてる作品がたくさんあって、区別がつかない)、共演者をみて、また有名ではない監督の自己満足に巻き込まれたのかと溜息が出たりもする。私だけなのかな、こう感じるの。

でも、今回は普通にありだった。過去にも何度かお世話になってる監督なんだけどね。テーマ大切。スポンサーも大切。ロケ地はいわゆる県で5番以内というような地方都市なんだと思うけど、史跡が多いのもあって上手く切り取られていた。ロケ地巡りしたくなるような描き方。脚本に満点は出せないけど、作品としては若手俳優を出すこと自体が目的ではなく、きちんと俳優某くんに演技させてくれる作品で良かった。ちゃんと主「演」だった。

俳優某くんが歌ってるテーマソングが良かったので、春の公開時に発売してほしい。元々歌える子ではなかったんだけど、曲調によって声が響くタイプの俳優になっている。買う、これは買いたい。

まいこのお題箱

翼はいらない

某盤の記念日ワンマンに行ってきた。
キャパに合ったセトリで楽しめた。数年間休止していたのもあって、私の知ってる頃のお化粧バンド界隈を瞬間冷凍したようなライブをする安心感。もちろん編成が変わった時のことをなかったかのようにしていることに対しては、なんだかなあと思うし、むしろあの頃逃げ出したのはあなたでは、とも言いたくなったりもするけど。過去は戻らないので。自分も含め周りのギャさんも正直そんなに若くなくて、10年以上前の曲がかかると何も考えずにフリが出来るあの感じ。ボーカルの煽り方とか背ダイとか。観ててこれこれって思う。最近、所謂調教系ボーカルってあんまり見ないから懐しかった。

バンドの良いところは昔の曲の演奏で、過去が「再生」されること。曲調が変わったり、あまりセトリに組み込まれなくなったりすることもあるけど、そのたまにを求めるからこそ、バンドから上がれなくなるし(この固執よって地獄のような時期を過ごすこともある)、その瞬間は昔を思い出してる。動員は絶頂期の1/4くらいになってるけど、ギャの熱量は変わらないなと。色々変わったはずなのにね。昔に戻った気がした。麺に「10数年前って…君たち大半は小学生でしょ?」と配慮されたのには笑った。うん、そうだね、小学生ということにしよう(真顔)

失礼だけど、行けない上になんてもう目指さなくていいから、変わらず楽しませてね。

木か森か再考

華金に合コンしたり普通の社会人もしつつ、俳優某くんの舞台と某盤のワンマンをハシゴ。合間に時間があったから、カラオケを挟む。結構元気だな。まだ若い。と信じてる。

さて、まずは舞台の話を。
先週に引き続き、俳優某くんの舞台を観てきた。小屋の規模のせいもあるけど、一応公演も終盤なのに、相変わらず空席が目に付くから、観客の評価は如実だなあ。むしろこの作品で全通出来たらメンタル強くなりそう。(私は楽を蹴って、お化粧バンドのライブに行くことを選んだよ!)
作品全体への感想は、ほぼ先週同様。一応良い方向に転じればと思いながら観ていたけど、やっぱり厳しかった。ただ、作中における登場人物の重要度は勘違いしていたのかと素直に反省。そしてこれ。

キャスト一覧の順番があてにならない問題

たまにある。キャスト一覧の順番と、カーテンコールで出てくる順番が一致しない作品。後から見るとフライヤーにはキャスト一覧に改行があったりね。流石に目当ての俳優の役に対して読みを外すことはあまりないけど、共演者に対しては観劇してから作品内での重要度と登場頻度を読み違ってたのかって思うこともある。

俳優某くんだけ観ると、破壊願望の強い歪んだ役を演じる中で、一つの役の中でいくつもの性格を表現してる。猫被り、学生、サイコパス、厨二、ストーリーテラー、そして生に縋る。特に人を踏みつけながら「なにー???」とすっごくすごく可愛い声で言うシーンはぞくっとした。
役としての感情の緩急を表現するのではなくて、役が演技するのを演じているというか。基本的に俳優某くんは、後輩役も多いけど、某アニメの「新宿の情報屋」タイプの役を演じてる時が一番好き。誰より愛されたいのに愛されないから、弱さを偽って徹底的に歪む役。

そういう意味で今回は「好きになりたい作品」だったんだけどな。特定の木は好きだけど、森はあんまり。

不条理と正義

俳優某くんの舞台観劇。
舞台作品としての最終的な感想は「???」としか表現出来ないのだけれど、俳優某くんはハマり役でとても良かったので、最終的に良かったのか、微妙だったのか判断するのが難しい。原作未読、俳優某くんの役についてだけ調べて行ったから、作品自体に関してはネットで追える範囲しか予習してない。ので、理解が浅い部分もあると思うけど、とりあえず初見感想。

まずは俳優某くん。ハマり役。こういう役、得意分野だもんね。とは思いつつ、その予想を上回わっていた。冷徹でかなり狂っていて、かつストーリーテラーもする。作品のテンポが変わるときに、1人で舞台にいる時間が数分くらいあって、長台詞をまわす。それが良い。
俳優某くんの演技で1番好きなのは、喜怒哀楽のどれでもでもなくて「狂」。ただ、ずっと彼の演技を見ているはずなのに、いつからこんなに「狂」の演技が得意になったのか、正直思い出せない。今思えば、8年前の映画で、ほぼ台詞のない薬の取引人役をやったときから違和感がなかった気がする。今回も役での有名な台詞を絶叫したりもするんだけど、彼の表現として伝わってくるから良い。

今回の作品で脚本演出をされている方が手掛ける演出作品は、いつもアクションシーンが良かったなと思うので、そこは期待してた。それは今回も期待通り。良かった。動ける演者が多いから、見せ場としても不可欠だったのだろうけれど、足技が特に良い。
効果音の音量自体が大きくて、何度か驚いて動悸がしたけど、BGMも好きな感じだった。あと大道具も。無機質さと複雑さと多面性が融合してて好きだ。

要所要所ではこうやって加点評価出来たのに、演出全体としては、突然謎のダラダラ感が訪れるのが不思議だった。1時間くらいはわりとゆっくり進んでいたのに、残りは猛スピードで話を進められて、描き方もかなり雑になるから、何が起こっているのかよく分からず、ぽーんと置いていかれてしまった感が強い。前半でのこことあそこの無駄を省略すれば、無理にギアチェンジしなくても良いんじゃないかなと思うシーンが何箇所かあった。
あと、そもそも観終わった観客に何を伝えたり残したかったのかなあと。どこに重心を置きたいのか全然分からなかった。うーん、残念。

SFにおける正義とは何か。不条理な世界での「正しいこと」って何だろうか、と思いながら観ていた。結論から言うと、答えは出てない。
常に倫理観や本来的な意味での正義を掲げる役を観て、「うーん?だから?」と思ってしまった。無意味というよりなんだか薄っぺらいなと。あと、ヒロインの思考回路が個人的には本当に無理だった。自分の気持ちは純粋と思っているのか、悪意なく周りを踏みにじる。それを契機に主人公は、不条理な世界での自分の一面を覚醒させる。でも、同性だからこそ、根本的に色々めんどくさい女なんだろうだなと思った。
そんなこんなで主要な役どころにあまり理解が示せず、俳優某くんの演じてた冷酷で狡猾な役の方が逆に人間らしくみえた。役自体のモデルがあれなので、大分狂ってるけど。上記の倫理観の強い人物を偽善者と切り捨てて、自己利益の追求の正当性を淡々と語る。確かに不条理な世界では彼の言うことが真理なような気もした。そして、不条理な世界で死にたくないと喚き叫ぶ。都合の良さに人間らしさがあるなあと。
なんだか性善説性悪説かみたいな話に。個人的にはどちらでもないと思うから、先に述べたように自分で考えていた問いの答えは出ていない。出していない。

今後シリーズ化はしないと思うけど、2.5とはいえ、毛色の違う作品を舞台にした、という取り組みは面白いと思う。そして、見るからにぴったりで、本人もとても楽しみにしている役に配役されたので、一俳優ファンとしては楽しめた。来週も行く。