Romanticism

バンギャと若手俳優追っかけと二足のわらじ

手繰り寄せ、交わる

主演舞台、無事完走できそうで良かった!
初日から毎日通って、楽日だけ行かないというファン失格なことをしていたりするけれども。楽日の今日、実は雪組のためにムラに来ていたりする。前日マチソワからの朝一の飛行機だったので、睡眠時間が短くてやばい。空港のラウンジでいそいそとこの文章を書いている…。それはともかく!舞台、良かった。

内容は、雑にまとめると、不条理な世界に対して、それぞれがどう立ち向かうかを登場人物たちを通して描かれる話。

・意思を持って仕組みごと変えようと行動する人
・信じて共鳴し変わっていく人
・自己目的のために利用する人
・翻弄されて行動出来ないことに葛藤する人
・置かれた状況を自己選択の結果として生きる人

絶対的な正解はないし、きっと他の誰かにはなれないけど、作中の言葉を少し借りるなら、交わって変化もする。世界とかそこまでの規模じゃなくても、日常生活でもこういうことあるなあと思った。課題だったり、不公平なことにどう対応するか。勿論対峙するものの規模によって変わるけど、自分は誰に似てるかな?と考えてみたり。何かに流されるのではなく、少なくとも自分で選択した道を歩んでいると思って生きたいとは考えたりする。ただ「人間は何かにすがらないと生きていけない」は本当にその通り。

歌あり、ダンスあり、殺陣あり、長めのアドリブシーンありとてんこ盛りなんだけど、まとまっているのが良かった。台詞も歌との絡みで比喩もあるんだけど、抽象的過ぎずスッと入ってくる感じ。初脚本、演出でこれはすごいなあと。演出もアンサンブルの使い方が多様で、すごく好みだったし、セットや照明も含めて小屋の規模を感じさせない大きな作品に感じた。初日は正直細部の作り込みが気になって、チケット取り過ぎたかなと思ったりもしたのだけれど、調整と作り込みがなされたのか、連続観劇しててここまで飽きることなく、話に入り込めたし、最終的に素直に1公演1公演を楽しく観られた。

俳優某くんについては、座長お疲れさま。
芝居での存在感はあるけど、役のわりに座長座長してないところはいつも通り。いや、これ本人の雰囲気なんだろうけど、本当に不思議だよね。笑顔の少ない主人公を演じつつ、初日にしかなかったアドリブ(突然の体重暴露)や、終盤にかけて激しい動きになるアドリブで調子に乗ったり(暴れ絡みを鎮めるところで、動きが大きくなって結局自分の腰を打ちつけていた笑)、毎公演面白かった。
オリジナル作品だと素直に芝居を味わえて嬉しい。改めて好きだなと思った。やっぱり行ける限り生で観たいとひしひしと。
 
これはかなり余談だけれども、界隈問わずチケ運が悪くないという自覚はあるものの、この公演に関しては、保険一切なしで最前か2列目しか当たらなくてびっくりした。そして最前の方が多かった。ただチケ運というか、どうも小屋入りする度に同じような席が当たってる人が多かったような気もしないでもない。とは言いつつ、恩恵はありがたくいただいた。細かい表情やメイクも観られて大満足。小屋で堪能したけど、アーカイブで観られるとのことで、ムラから帰ったら千秋楽観る予定。やっぱり演劇は良いね!